税金の無駄使いの現場を見る(その1)
4月15日川崎市の進めようとしている「税金の無駄使い」の現場を視察しました。
はじめに、540億円(そのうち3分の1が市費)の巨費を投じる「橋」の現場です。東扇島と水江町を結ぶ橋で、「京浜運河」をまたぐものです。
市では、「東扇島の災害時の避難経路として必要」としていますが、当初は、東扇島にある「ファズ物流センターやコンテナーターミナルの輸送力向上」がその目的と言われていました。しかし、コンテナーターミナルの取扱量は、4万6668TEU(20フィートコンテナ個数・2012年の速報値)と増加傾向と言いますが、取扱い能力12万5千TEUの37%に過ぎません。輸送力増強が必要との説明がその根拠を失ってしまったと言えます。
そこで、新たに「避難経路の確保」という整備理由を強調することになります。しかし、橋の周辺は、燃料基地と言えるもので、水江町側には、石油会社のタンクがならび、東扇島には、東電の天然ガスのタンクが設置されています。万が一の時、火災が起きる危険性がある地域なのです。
「避難経路の確保」というなら、「橋」の建設より首都高速を開放し、東扇島の左右に逃げる避難路の検討が現実的です。また、民間企業の海底トンネルもあり、協力関係をつくっておくことも必要です。いずれにしても、巨額の税金を使って橋を架ける必要はありません。