石川けんじ
石川けんじ石川けんじ

「川崎民主市政をつくる会」主催の「川崎臨海部の大規模開発現状・視察会」に参加しました。

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3月26日、予算議会も終わり、市民生活に背を向ける川崎市政の在り方が問われています。そんな最中、市政の現状を視察する取り組みが「川崎民主市政をつくる会」で行われました。

主な視察コースは、①8億円で3基目のガントリークレーンの設置が予算化された、川崎港コンテナーターミナルを港湾局の「つばめ号」で視察。写真のガントリークレーンは、1997年に一基16億円で設置されたもの、税金の無駄使いとして、市民から強い批判のある整備でした。年間12万5千TEU(TEU=20フィート・コンテナ1個)取り扱い能力があるとの予想に反し、2011年度実積は、3万2千TEUで、稼働率は。25.6%に過ぎない。2基同時に稼働している日数は、年間を通しても数日(2011年度実積)。現在の施設で十分対応できます。税金の無駄使いを重ねることは、許されません。

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②ライフイノベーション国際戦略拠点整備―公益財団法人・実験動物中央研究所視察。財団の野村龍太理事長が施設を案内してくれました。実験に使用されるマウスやサルを生み出して施設で、まったく無菌状態のマウスやマウスの中で人間の細胞や組織が人間の体内と同じように生成する「NOGマウス」の「開発」など、世界トップレベルの仕事をしているとのことでした。社会的に必要とされる仕事なのかもしれませんが、市が税金を使って支援すべきかどうかは、別問題です。この社屋の建設時には、3年間で約4億円もの補助金が出されています(イノベート川崎)。その他にも、「国立医薬品食品衛生研究所」のためには、3年間で30億6千万円の土地購入費を負担します。「(仮称)ものづくりナノ医療イノベーションセンター(2014年度以降完成)」16億4千万円で市がその土地を購入、市が100%出資する「産業振興財団」に貸し出します。保育園や特養ホームの土地取得に困っている市の現状からすれば、先端産業呼び込みへの支援は、異常です。また、産業政策としても、市内中小・零細事業所への予算は、融資を除けば4億2150万円に過ぎず、イノベート川崎で使われる補助金のわずか1社でしかありません。産業政策のゆがみです。

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③最後に「かわさきエコ未来館」を視察し、ごみの分別などの学習し、おなりの資源処理施設の屋上から「メガソーラー」の視察を行いました。東京電力に広い土地を無償で貸しだすのも、「受益者負担」と市民には、なんでもお金を取ろうとしているのに比べると、「大きな会社には、格段の配慮をするんだな」と思いました。