石川けんじ
石川けんじ石川けんじ

聖マリアンナ医科大学病院に総合週産期母子医療センターが開設(3月1日より)。内覧会に参加しました。

2007年度調査で妊婦救急搬送(30分以上)政令市ワースト1

妊婦が病院での受け入れを断られ母親が死亡するという痛ましい事件は、いまだ多くの人の脳裏に刻まれているのではないでしょうか。川崎市は、2007年度の調査で、妊婦の救急搬送のうち、救急隊が現場に到着してから搬送先に向けて出発するまでに30分以上かかったケースの割合が、17.2%と政令市の中で最も高いという実態でした。

聖マリアンナ医科大学「総合週産期母子医療センター」に期待

今回、聖マリアンナ医科大学に整備されるのは、MFICU(母体胎児集中治療室)6床と産科一般病床43床、NICU(新生児集中治療病床)12床とGCU(新生児一般病床)24床、新生児科病床7床です。この整備によって、母体や胎児・新生児に関するあらゆる事態に24時間体制で対応できるようになります。一般病床も増やしたことで、重症患者さんの受け入れをしやすくしています。

式典のあいさつに立った石塚センター長は、「今までも、地域週産期センターとして、正常妊娠・新生児の管理だけでなく、近隣の医療機関で発生した異常例をお引き受けしてきました。週産期医療の危機が叫ばれる中、一人でも多くのお母さんに安心して出産していただきたい。また、週産期にかかわる優秀な人材を育てて行きた。」と抱負を語っていました。

こうした基幹病院の体制を整えることで、地域の産科のバックアップがより強化されることは、大変うれしいことです。また、病院に行かずに週産期を迎える例もあると聞きます。この施設が、新しく生まれる命をお母さんの命の守り手として、大きな役割を果たすよう期待したいと思います。