第2回定例会(6月23日)で一般質問を行いました。 ①コロナ禍における小規模事業・中小企業に対する市独自の支援策を。
家賃補助など固定費への支援求めました
長引くコロナ禍の下で、「現在月の仕事は20万円程度、家賃が15万円、電気代も1万5千円ほどかかり、食べてゆけない」との声を紹介し、非常に厳しい経営環境にさらされている市内の小規模事業者。中小企業に対し、家賃補助など固定費への支援を求めました。
玉井一彦経済労働局長は、「資金繰りの円滑化や、川崎じもと応援券の発行等により、地域の経済を下支えするとともに、専門家によるワンストップ型相談窓口の設置や感染症予防に向けた設備導入促進等の事業者支援に取り組んでいる」と答弁。新たな支援策については、答えませんでした。
小規模事業者臨時給付金の再実施を求めました
私は、「国の支援金の対象が売上額の5割減少が条件となっていることから、2割や3割の減少といった深刻な経営環境にさらされながら、国からも自治体からも支援を受けることはできない事業者はたくさんいる。製造業など「じもと応援券」などでは支援の対象にならない事業者がたくさんいる」として、昨年市が実施した「小規模事業者臨時給付金」を再度実施するよう、市長に求めました。
福田市長は「本市としては、市内事業者による感染防止策の促進や、市内事業者の事業継続を図る様々な支援を行い、地域経済を支える取組を進めている」「国・県・市の役割分担を踏まえ、引き続き厳しい経営環境にある事業者に対して、状況に応じてしっかりと支援してまいりたい」と、市の独自の支援策は示しませんでした。
私は「状況に応じてしっかりと支援してまいりたい」というのであれば、その言葉にふさわしい、市の支援策を講じるよう、市長に求めました。
(石川けんじのコメント)
蔓延防止等重点措置が再延長される中、小規模事業者、中小企業の経営者、商店主の方々から実態を伺い、少しでも力になればと質問しました。しかし、経済労働局も市長も、新たな局面に入っているのに、市の独自の新たな支援を打ち出そうとしていません。しかし、このままでは、多くの事業者がつぶれてしまいます。家賃補助や臨時給付金の実現目指し、今後も頑張ります。
質問全文は、以下の通りです。
◎質問1
コロナ禍における小規模事業・中小企業に対する支援策についてです。
ある旋盤のお仕事をしている事業者は「現在月の仕事は20万円程度、家賃が15万円、電気代も1万5千円ほどかかり、食べてゆけない。何とか、持続化給付金や家賃補助でやってきたが、もう限界だ。仲間のところも同様」とのことでした。技術は高く、単品の金属加工を手掛け、「今まで、仕事の切れることはなかった。それがピタリとなくなった」といいます。こんなに苦しいのに、国の「月次支援金」の5割減という要件に当てはまらず、支援が受けられません。
このような事業者に対し、固定費、とりわけ家賃への補助は「下支え」する支援策として必要です。町田市では、今年1月から3月のいずれか1か月の売り上げが、前年同月または、前々年同月の売り上げと比較して15%以上減少している事業者の家賃の2分の1を20万円を限度に給付します。同様な制度は品川区、神戸市等、それぞれ条件は異なりますが、自治体独自の取り組みを行っています。本市では、家賃補助について、検討したことがあるかのか、ないのか、検討したならば、その内容を、伺います。
◎答弁(経済労働局長)
本市といたしましては、これまでも事業者における雇用の維持と事業の継続を図るために、資金繰りの円滑化や、川崎じもと応援券の発行等により、地域の経済を下支えするとともに、専門家によるワンストップ型相談窓口の設置による、きめ細かい支援や感染症予防に向けた設備導入促進等の事業者支援に取り組んでいるところでございます。
今後.につきましても、国・県・市の役割分担を踏まえつつ、厳しい経営環境にある事業者の状況に応じてしっかりと支援してまいりたいと存じます。
◎質問3
「じもと応援券」も「職場環境改善支援金」も支援策のひとつだと思います。しかし、事業者の実態を考えれば、さらなる市独自の支援策が必要です。とりわけ、国の支援金の対象が売上額の5割減少が条件となっていることから、2割や3割の減少といった深刻な経営環境にさらされながら、国からも自治体からも支援を受けることはできない事業者はたくさんいます。製造業など「じもと応援券」などでは支援の対象にならない事業者がたくさんいらっしゃるわけです。国・県・市の役割分担というならば、国が支援の対象としていない部分の「下支え」こそ、市の役割です。そこで、市長に伺いますが、市長は昨年5月「小規模事業臨時給付金」の実施を表明した記者会見で「国で対象とならない、そこのところに対する支援を独自でやらせていただくということ」述べています。今こそ、「国で対象とならない」ところへの支援を行うことが、市の役割として求められているのではないですか、市長に伺います。
◎答弁3(市長)
中小企業支援についての御質問でございますが、中小企業支援につきましては、国・県・市が、それぞれの役割に応じて対応策を実施していくことが必要と考えております。国におきましては、感染拡大防止策や予防策に全力を尽くすとともに、広範囲にわたる雇用対策や事業者支援を実施しております。
また、県におきましては、まん延防止等重点措置に伴い、対象地域における感染拡大防止策と合わせ、時短・休業等の要請に対する協力金の父付等に取り組んでおります。
本市といたしましては、市内事業者による感染防止策の促進や、市内事業者の事業継続を図る様々な支援を行い、地域経済を支える取組を進めているところでございます。
◎質問4
答弁では、新たな支援策はありませんでした。提案した制度も含め急ぎ検討し、早急に経済対策を打ち出すべきと思いますが、市長に伺います。
◎答弁4(市長)
中小企業支援についての御質問でございますが、新型コロナウイルス感染症の影響が長引く中、市内事業者を取り巻く環境は依然として厳しい状況にあるものと認識しております。今後につきましても、国・県・市の役割分担を踏まえ、引き続き厳しい経営環境にある事業者に対して、状況に応じてしっかりと支援してまいりたいと存じます。
(意見)
具体策を聞いても、今後の検討について尋ねても、支援策は「じもと応援券」と「環境改善」の補助金だけです。融資についても利子補給も保証料補助も国がやめてしまえば、市の支援も終わりです。とりわけ、今まで市の産業を支えてきた、製造業への独自支援は、ありません。「状況に応じてしっかりと支援してまいりたい」というのであれば、その言葉にふさわしい、市の支援策を講じるよう、強く求めておきます。