「宮前区役所・市民館・図書館移転問題」で住民の陳情審査(1月24日文教委員会)
1月24日の川崎市議会の文教委員会で鷺沼駅再編整備に伴って検討されている宮前区役所、市民館、図書館の移転問題での陳情審査で、日本共産党の委員を除く、自民・公明・みらい・無所属委員が「不採択」としたため、賛成少数で陳情が否決されました。
この問題は、今年2月、東急電鉄(株)など5名の準備組合によって進められている鷺沼駅周辺再整備事業にあわせ、現在、宮前平にある区役所・保健所・市民館・図書館を鷺沼駅前に移転を含めた検討を行うことを市が発表したことに始まりました。5月に区民の意見交換のフォーラムが開かれ、わずか半年の検討でこの2月のはじめに市の基本方針案を提示するというスピード検討です。
地域に入ると、「知らない」という人が多く、市では広報に努めているといいますが、重要な課題だけに、どのくらいの市民が知りえたのか、実態を把握しないまま、結論を急ぐことは、住民自治にも反します。
このような状況の下、今回、「鷺沼駅前再開発と区役所移転を考える会」が署名を集め2600名の署名が集まり、今日の審査となりました。
審査では「全体像が見えない」「防災上の懸念など不安には大丈夫だと説明をすべき」など地域の不安や疑問を意識した発言が出されたとの事です。重要な区民合意が取れているのかという問題では「合意に至っている」とは言えず、「いろいろな意見がある」といわざるを得ず、区民合意が整っていないことも明らかになりました。
市では1月28日に庁内の「鷺沼駅周辺再整備公共機能検討会議」を開き、基本方針案を定めた後、2月9日、10日に区内で説明会を開くとしています。
陳情審査は、不本意ながら不採択となりましたが、拙速な移転検討と区役所などの移転反対の住民意見を多くの署名という形で示したことは、今後の論戦の大きな意味があると思います。
「鷺沼駅前再開発と区役所移転を考える会」のHPをご紹介します。
http://www002.upp.so-net.ne.jp/miyamae/