柿生の里の緑地を守れ!住民の声が「まちづくり委員会」で趣旨採択されました。
10月7日のまちづくり委員会で陳情第21号「柿生の里緑地を守り抜くことを求める陳情が全会一致で「趣旨採択」となりました。
[これまでの経過]
この場所は、麻生区柿生中学校に隣接するおっ越し山緑の保全地域から始まり、上麻生仲村東特別緑地保全地区、麻生山浄慶寺緑の保全地域、王禅寺源内谷緑地、王禅寺源内谷南公園、柿生の里特別緑地保全地区、上麻生第六天緑地につながる市内一級の緑で緑地総合評価でもAランクの重要な緑地と位置づけている約4万3千㎡の里山です。
これまでも、地権者と緑地保全の交渉を行ってきました。2009年に今の事業者に売却をされてから、マンション建設(地下2階、地上9階、137戸)のマンション建設の計画が明らかになり、地元住民により緑地の取得や保全を求める陳情、請願出され、それぞれ「採択」「趣旨採択」がされていました。
市も緑地保全の交渉を2009年12月以降23回も行い、昨年秋には建設緑政部長も交渉、前面保全や部分保全について交渉を行いましたが、事業者の理解が得られず不調となっていました。今年2月に今陳情が出され、市も7月より緑地保全交渉を再開しました。現在は、環境アセスメントなどの手続きを終え、開発のための事前の協議が行われていますが、着工まではまだ時間が必要と見られています。
[委員会の審査内容]
冒頭、市から経過の説明があり、「Aランクの重要な樹林地」「全面的な保全の姿勢で臨む」「協議を継続して粘り強く交渉する」と前向きな報告があり、質疑に入りました。
私が“緑地保全の意味”について質疑、“工事公害”について分担して質疑を行いました。私は、川崎市が掲げる「緑の保全計画でも目標を達成するためにもこの地の保全は重要」との指摘に、「指摘のとおり」とみどりの保全整備課長は答え、「自然的環境保全配慮では緑地保全の意義を、緑地の保全が雨水が地下に
浸透することで健全な水環境が保たてる等の効果があると指摘している。土砂災害などを防ぐ意味からも保全が必要だ」との指摘に、緑政部長は、「指摘のとおり。自然的環境保全配慮書の提出は終わっているが、保全交渉は継続する」「全面保全の姿勢で臨む」と答弁しました。
斉藤議員は、「現地視察をしたが、あの狭い道に片道200台のダンプや16メートルのトレーラーが入り工事をするのは、生活に深刻な影響を与える」と指適。「関係局と協議してゆきたい」との答弁に、「計画段階で、よく精査することが大切。このような状態で工事をやって大丈夫なのか。」と工事公害の面からも問題のある開発計画であることを指摘しました。
他の委員からも、市が緑地を買い取る場合、「環境的付加価値」を価格に反映できないのか質疑があり、市からは「国段階で、環境的付加価値について、研究が始められている」との答弁もありました。
審査の結果、「継続」を求める声もありましたが、市民の声に応え、市の取り組みを議会としても後押しをする立場から、「趣旨採択」で全会一致となりました。